辺野古訴訟の議案、可決 県、また国と法廷闘争 県議会

国に対する訴えの提起が与党(手前)の賛成多数で可決された=11日、県議会

 県議会(新里米吉議長)は11日の最終本会議で、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、石井啓一国土交通相が県による辺野古沿岸部の埋め立て承認撤回を取り消す裁決を下したのは違法だとして、取り消しを求め提訴するための関連議案を与党の賛成多数で可決した。県は近く那覇地裁に訴訟を起こす。

 石井国交相は4月、防衛省沖縄防衛局による不服審査請求を認め、承認撤回を取り消す裁決をした。県はこれを不服として、総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」へ審査を申し出たが、却下されている。
 県は、国の機関である国交相が承認撤回を取り消す裁決に関与したのは違法だとして、別の訴訟も福岡高裁那覇支部に起こす。
 県は訴訟で、沖縄防衛局が私人の立場で行政不服審査法に基づく審査請求をしたのは違法だと指摘し、辺野古沿岸部で見つかった軟弱地盤などを理由に撤回の正当性を主張する方針だ。
 訴訟の関連経費と非手弁護士費用を盛り込んだ一般会計補正予算も賛成多数で可決された。
 訴えに提起に反対討論した末松文信氏(自民)は「司法の場ではなく、話し合いで解決するのが県民の願いだ」と強調した。賛成討論した親川敬氏(おきなわ)は、防衛局長による審査請求は違法だと強調し「審査請求の対象外だ。国交相は不服申し立てを却下すべきだ」と主張。県民投票でも移設反対の民意は示されたと訴えた。
 一般会計補正予算案に反対した又吉清義氏(自民)は、過去の裁判費用が累計で1億円以上になっていると指摘。「基地問題の解決の糸口は見出されていない。訴訟するのは予算の無駄使いだ」と訴えた。
 賛成討論した比嘉瑞己氏(共産)は「辺野古移設こそが税金の無駄遣いだ。対話を拒み、工事を強行したのは安倍政権だ」と反論した。
 県内の米軍施設近隣で高濃度の有機フッ素化合物が検出された問題への意見書も提出され、全会一致で可決された。国による汚染原因の究明や、米軍施設内への立ち入り検査を求めた。

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