「八重山から世界水準のリトミックを!」と題して、真喜良小学校(仲吉永克校長)1年1組の25人がこのほど、「即興性ある音楽」と「体の動き」とが結びついたスイス発祥の音楽レッスンの手法「リトミック」を体験した。児童らは即興で展開されるメロディーに集中し、頭で考えながら体を動かし、音楽を立体的に学んだ。
授業を担当したのは、県内で初めてリトミックの国際免許を取得した宮地春奈氏(40、大川)。宮地氏によると、リトミックは欧州の小学校では必須科目となっているという。日本の小学校教育ではリコーダーの演奏や合唱が中心であるため、リトミックを通じて▽考える力▽友達と協力する力▽創造する力―などの習得を狙う。
宮地氏は高音なら手拍子、低音なら足踏み、テンポの緩急で体の動きを変えるなど、児童に聞くことを意識させた「動きのある音楽の授業」を展開。2人1組で連携した動き方をさせたり、フープを使って特定の音に合わせた動きをさせたりして、「音楽と動きと頭脳」を結びつけた。
西平蓮さんは初のリトミックに「(音に合わせて)フープを回したり、投げたりしたのが楽しかった。またやってみたい」と話した。
宮地氏は「能動的に聞く力は日常生活に役立つし、考える力の手助けになる」と指摘。「体を動かすことで音楽を立体的に体の芯から理解でき、子どもの楽しみを引き出せる。いろいろなことが授業でできるし、小学校でこのような取り組みが増えたらたらうれしい」と話した。