農産物等の加工業務や食料品販売業務などを行う㈱ケレス沖縄(中川喜隆代表取締役社長)が先月26日付で、若者の採用・育成に積極的で、社員の離職率・有給休暇取得率などが一定水準を満たし、若者の雇用管理の状況などが優良な中小企業を認定する厚生労働省の「ユースエール認定制度」に基づく認定を受けた。「野菜缶詰・果実缶詰・農産保存食料品製造業」分野では全国初の認定。
24日午前、石垣地方合同庁舎3階大会議室で認定通知書交付式が行われ、沖縄労働局の村上優作職業安定部長が中川社長に通知書を手渡した。
2017年9月に現職に就任した中川社長は「離職率の高い会社だったが、制度作りによって風土が変わってきた」と話し、▽年末年始以外に祝日を7日間付与▽有給休暇取得の促進▽残業時間の削減▽働く母親の時短勤務の推奨▽社内でのダブルジョブ―の5つの改善点を紹介。昨年から石垣の高校生のインターンシップにも積極的に取り組んでいる。
同社の社員は現在26人で、平均年齢42・3歳。昨年度の有給休暇の消化率73%、平均消化日数11・6日。月平均残業時間は15・3時間だった。
同分野での全国初認定について、「グループ企業の農業生産法人㈲やえやまファームは自然や動物が相手なので、働き方がそれほど改善できてない。次のトライだ」と意欲を見せた。
村上部長は「今後は企業説明会などで優良企業としてPRしてほしい。ハローワークは全力でバックアップする」と話した。
同制度は2015年10月から実施。正社員の月平均所定外労働時間が20時間以下かつ月平均の法定時間外労働60時間以上の正社員が皆無など、計12項目の認定基準がある。
県内のユースエール認定企業は今回で6社目、八重山郡内では2社目となる。