台風9号の接近を受け、石垣市は8日午前6時前から市健康福祉センターに一時避難所を設置した。午後零時過ぎには市全域に避難勧告が発表された。避難者らは各自で食料を準備し、台風の最新情報を得ながら、激しい暴風雨をしのいだ。
同センターでは検診ホールを一般避難場所、子どもセンターを障害者、高齢者の避難場所とした。
利用者は喫茶スペースのテーブルや廊下、玄関付近にあるベンチなどを利用して休息。テレビやスマートフォンで情報を確認したり、避難場所で睡眠を取ったりしながら台風が過ぎ去るのを待った。
4月に東京から移住した大浜在住の男性(56)は午前6時過ぎに発表された避難準備情報を受け、午前7時ごろ来所。「30年ほど前に西表島でも避難したことがあり、今回で2度目。ひどくなってからでは遅いので、早くから車で来た。避難所では暑さと水分補給が心配」と話した。
愛知出身で短期アルバイトのため初来島している女性(23)=真栄里=は午前8時ごろに訪れた。「初めての避難所。2日分の食料を準備してきた。人見知りなので知らない人と一緒に過ごすのは不安だったが、徐々に慣れてきた。建物が頑丈そうなので少し安心」と話した。