【視点】きょう終戦の日 平和のバトンを

 74回目の終戦の日を迎えた。沖縄では6月23日の「慰霊の日」が先の大戦の戦没者を追悼する日となるが、東京ではきょう、政府主催の全国戦没者追悼式が千代田区の日本武道館で行われる。5月1日に即位した天皇陛下が参列される、令和初の追悼式。安倍晋三首相や戦没者遺族も参列し、約310万人の戦没者を悼む。
 日本は戦後、自由主義陣営の一員として民主主義と経済的繁栄を享受した。その礎を築いたのは、戦火に散った膨大な数の人々である。現在の多国間協力の枠組みは戦争の深刻な反省の中から構築され、中でも日米同盟は日本の平和維持に決定的な役割を果たしている。
 世界史の教科書を開けば、近年まで戦争に次ぐ戦争の歴史が繰り返されてきたことが分かるし、現代でも世界各地で紛争やテロが続く。戦争のない世界を夢に見ながら、いかに多くの人たちが無念の死を遂げてきたと思うと胸が熱くなる。平和は水や空気のように当然に目の前に存在するものではないことを肝に銘じたい。
 祖先たちが死に物狂いで手渡した平和と繁栄のバトンを、現代に生きる私たちが次世代に引き継がなくてはならない。

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