「夏の観光闘牛(ナイター)」(主催・八重山闘牛組合)が14日、八重山闘牛場で開かれた。注目が集まっていた無敗同士の横綱戦の王者は「龍生気琉」。同じく連勝を守り、4月のトライアスロン闘牛で実質的な八重山の王者「天翔黄龍寿寛號」に、試合時間9分14秒という熱戦の末、勝利した。
観光闘牛開催以来、無敗を守ってきた横綱の2頭が入場すると、会場は静まり返った。緊張感が漂う中、横綱戦がスタート。互いに互角で天翔黄龍寿寛號が腹取りをする中、龍生気琉が粘った。試合後半、龍生気琉が自慢のガン角で腹取りを決め、見事勝利した。
龍生気琉の牛主、伊良部北斗さん(21)は「最高」とカチャーシーで喜びを表した。「連勝同士で怖かった。勝ててよかった」と試合後に本音を打ち明けた。伊良部さんと一緒に龍生気琉の世話をしてきた吉本海羽さん(18)も「最高」と笑顔を見せた。
同闘牛は「闘牛戦士ワイド―」のヒーローショーや民謡のパフォーマンスもあり、闘牛を初めて見る人や親子連れでも楽しめる内容。
今回、初めて闘牛を見たという山岸菜月さん(8)は「強かった」と目を輝かせた。父剛木さん(45)も「迫力があってすごかった」と感心した様子。山岸さん親子と一緒にいた仲村渠あゆのさん(8)は「戦っているところが楽しかった」と声を弾ませた。