【金波銀波】姫路市役所が庁内のエアコン…

 姫路市役所が庁内のエアコン設定温度を従来の28度から25度に下げ、話題になっている。職員の生産性を向上させる「働き方改革」の一環で、猛暑が続く沖縄でも注目されそうなニュースだ◆環境省が「クールビズ」で推奨する室内温度が28度。一般企業では電気料削減のためエアコンの設定温度を高めにしているところも多く「役所だけ特別扱いなのか」と批判的な声もある。だがネット上では「28度という設定が時代に合っていない」と姫路市を擁護する意見のほうが大勢のようだ◆役所と民間の仕事で重要度の差があるわけではなく、どれも社会で不可欠な役割を果たしている。ただ役所の仕事が何かと論議になるのは、住民の税金が投入されているからだ。エアコンの設定温度を下げたことと生産性向上の相関関係、電気料金の上昇幅など、姫路市はきちんとした検証結果を市民に示す必要があるだろう◆昨年から8月の最高気温が40度を超える地域が相次いでいる。台風も、かつての通過地は沖縄だけが目立ったが、近年は本土でも日常的に台風被害が発生するようになった。世界的な気候変動の前触れのようなものを感じさせる◆エアコンの設定に一喜一憂するのもいいが、ボタンを押す前の一瞬、背後にある大自然の動きにも思いを致したい。

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