QRコード導入1カ月 システム改善も指摘 竹富町船賃負担軽減事業

旅客船から降り立つ人たち。竹富町はQRコードによる管理システムを導入している=16日、離島ターミナル

 竹富町は先月16日から町民等船賃負担軽減事業としてQRコード(2次元バーコード)による管理システムの導入を開始している。町によると1カ月が経過した現在、町民の約半数がQRコードに登録。割引運賃でチケットを購入する際に必要だった申込書記入の手間が省けたことへの喜びの声があるという。QRコード読み取りの専用末端を設置した船舶会社は作業効率改善を実感する一方で、券売カウンターでの人為的ミスをその場で訂正できないなど、システム上の改善の必要性も指摘している。

 QRコードでの管理システム導入は▽申込書からQRコードに移行することでのペーパーレス化▽件数などの統計情報作成作業の効率化▽町民割引対象者がチケットを購入し他者へ転売するなどの不正利用の防止―などが期待されている。
 町は11月までに町民9割以上の登録を実現して完全移行を目指しており、政策推進課の小濵啓由課長は「住民の足である海上交通は重要課題の1つ。使い易さなどのソフト面にも目を配り、行政サービス向上に取り組みたい」と話した。
 専用末端はユーグレナ石垣港離島ターミナル内の八重山観光フェリー㈱、㈲安栄観光両社の券売カウンターのほか、町内7つのターミナルに設置。
 八重山観光フェリーでは窓口業務での対応時間が短縮され、申込書の記入漏れや不鮮明な記入による電話での再確認作業がなくなったという。
 旅行事業部の浅井啓介次長は「事務手続きがスムーズになり、申込書も半分ほどに減った」と作業の軽減を実感する一方、「離島の港では竹富町のWi―FiでQRコードでの購入をしているが、Wi―Fiの調子が悪いことも多いので心配」と、今後のネット環境整備の必要性を指摘した。
 安栄観光で事務を担当する金子智成さんは「購入時にタッチパネルで押し間違うというような人為的なミスが出た場合などに、その場での訂正ができないため、メーカー先に連絡を入れて修正してもらっている現状」とシステムの改善の余地を指摘した。

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