国際的な人材育成を目指す嘉手納町立嘉手納外語塾と、在沖米軍嘉手納基地第18航空団が提携して行っている職場研修プログラムがこのほど始まり、塾生7人が嘉手納基地内の職場研修を開始した。
塾生たちは1カ月間、基地内のユースセンター、アートクラフトセンター、アウトドア、コミュニティーセンター、ジムなどでアメリカ文化に触れながら電話対応、データ入力、接客業務などを行う。
プログラム3週目を迎え、ジムの受付を行っている阿嘉航士さん(19)は用具の貸し出しなどを担当。「初めは英語は問題ありだったが、日本の会社と違ってリラックスした雰囲気でとても楽しく学べている」と笑顔。「外国からの観光客も増えてきているし、将来は英語を生かした仕事に就きたい」と話した。
阿嘉さんのアメリカ人上司は「彼はとても頑張っていて、物覚えもとても早い。環境が変わっても適応できると思う」と評価した。
コミュニティーセンターの山内建人さん(26)は、窓口で予約受付など電話応対を行っている。「対人だとジェスチャーで伝わることもあるが、電話での対応は難しいこともある」と話し、「英語が話せれば、将来視野が広がると思って塾に応募した。積極的にコミュニケーションを取れば通じるということがわかった。将来はJICAで働きたい」と夢を話した。
山内さんは「沖縄には基地問題もあるが、逆にアドバンテージにして、沖縄でしかできない教育に理解が広がれば、違った関係性が築いていけるのではと思う。子どもたちにもチャンスが広がる」と強調した。
山内さんの上司は「彼はチームに貢献してくれ、将来に素晴らしい可能性を秘めている。研修が終わって去ってしまうのが寂しい」と話した。
嘉手納外語塾生は嘉手納基地での研修プログラム終了後、11月にカリフォルニアへの語学留学を6週間予定している。