【金波銀波】安倍晋三首相は第一次政権からの…

 安倍晋三首相は第一次政権からの通算在職日数が8月23日で2798日となり、戦後最長の佐藤栄作と並んだ。11月19日には戦前の桂太郎と同じ2886日となり、憲政史上最長の政権となる◆第一次政権は高支持率でスタートしたが、閣僚のスキャンダルなどで失速。参院選の敗北、首相の体調不良もあり、わずか1年で幕を下ろした。当時は「政権投げ出し」と批判され、首相の政治生命は終わったかに見えた◆しかし雌伏の時代、首相は反省に反省を重ね、体調の回復に努め、再起への準備を進めていたという。現政権の「強さ」には失敗の経験が生きている、と見る人は多い。いみじくも第一次政権のキャッチフレーズは「再チャレンジできる社会」だった◆挫折や失敗は誰にでも訪れるが、それを糧に強くなる人と、ずるずると奈落の底に沈んでしまう人に分かれる。成功とは、失敗にどう対処するかという姿勢の問題ではないか◆旧民主党政権が誕生した衆院選から8月30日で10年。当時の政権関係者は失敗の経験から真摯に学んだか。次回の政権交代の機会が早いか遅いかは、当事者たちの反省の度合いによって決まるはずだ。当時の状況を首相に「悪夢」と指摘されて反発している程度では、学習能力が浅いと言わざるを得ない。

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