県の世界自然遺産普及啓発事業の一環として、やんばる地区と西表地区の小中学生を対象とした「世界自然遺産号プロジェクト図画コンクール」の表彰式が8月31日午前、那覇空港内で開かれた。同コンクールでは西表地区で上原小学校6年の池村愛音(あいね)さん(11)、やんばる地区では奥間小学校6年の知念芽生(めい)さんの作品が534点の中から最優秀賞の県知事賞に輝いた。
池村さんは「西表島は希少な生物がたくさん生存し、自然豊かな島。モノレールや飛行機を見て西表島の魅力が伝わるとうれしい」と笑顔で受賞の喜びを語った。
最優秀作品のデザインは航空機、モノレール、船舶、バス、郵便局の配送トラックやバイクにもラッピングされ、2日から利用される。この日は池村さんのデザインでラッピングされた航空機のボーイング737型機、日本郵便のトラックに施された知念さんデザインのラッピングが披露された。
富川盛武副知事は「2人の作品を県内外の多くの方々に目にしていただき、世界自然遺産登録に向けた理解と気運醸成につなげてほしい」と述べた。
世界自然遺産推進共同企業体の発起企業、日本トランスオーシャン航空の青木紀将社長は「今秋に国際自然保護連合(IUCN)の現地視察もある。産官学、県、県民が一体となって取り組んでいることをアピールし、来年の世界自然遺産登録に向けて進んでいきたい」と決意を述べた。
表彰式に出席した西大舛高旬竹富町長は「いよいよ飛び立つのかなという心境。世界遺産登録に向けて盛り上がっていくと思う」と期待を寄せた。
西表地区ではこのほか、環境部長賞に曽根田藍さん(西表小4年)、浅田璃梨亜さん(大原小5年)の作品も受賞した。受賞作品はJTA機内誌にも掲載される。