沖縄周辺区域の防空・救難活動に従事する航空自衛隊南西航空方面隊の新司令官に着任した鈴木康彦空将は3日午後、県庁に玉城デニー知事を表敬訪問した。
同方面隊は那覇空港に隣接する那覇基地に司令部を置き、同空港を活用する戦闘機部隊の第9航空団などを統括する。
鈴木氏は元戦闘機パイロットで、那覇基地に配置されていた部隊で隊長も務めた。今回で4回目の沖縄赴任。8月23日付で着任した。
玉城知事は「今年も590回以上のスクランブル(発進)があった」と指摘。空港の安全管理について、連携して取り組みたいと求め、来年に供用が開始される那覇空港第2滑走路も生かす考えを示した。1日に実施された防災訓練について「自衛隊が参加したことで住民に安心感が伝わった」と評価した。
鈴木氏は、8月末に九州北部地域で発生した豪雨災害での油流出で、空自輸送機が吸着マットを佐賀空港まで運んだと紹介。「日ごろから県との連携があって迅速に対応できた」と述べ、県と同方面隊の連携強化に期待した。