沖縄県と那覇市は3日午後、来年の東京オリンピック・パラリンピック(東京2020大会)の事前キャンプに関する協定をドイツ空手連盟と締結した。空手道の種目に出場するドイツの選手が市内で練習し、県と那覇市がサポートする。
協定調印式は県庁1階のホールで開かれ、玉城デニー知事の代理で文化観光スポーツ部の新垣健一部長と、城間幹子那覇市長が出席。ドイツ空手連盟のヴォルフガング・ヴァンガート会長と協定書を交わした。県が東京2020大会の事前キャンプ地として、各国の競技団体と協定を結ぶのは、今回で8件目。
今回の協定を巡っては、県と市町村、県体育協会で構成する「沖縄2020事前キャンプ等誘致推進委員会」が2017年に欧州で誘致活動を実施。ドイツ空手連盟を訪問し、県内視察を要請した。18年10月にヴァンガート会長が来日し、那覇市民体育館や宿泊施設を視察。練習環境の良さが評価され、沖縄が空手発祥の地であることも考慮され、事前キャンプ地に選定された。
調印式で新垣氏は「選手らが事前キャンプの成果を(五輪大会で)発揮されることを期待する」とあいさつ。城間氏も「皆様方を全力でサポートする」と述べた。ヴァンガート氏は「空手界で前例のない国際的な提携だ。互いの文化と空手の交流に繋がると確信している」と話し、期待した。