環境や市有地で論戦 陸自配備で与野党議員

 12日の石垣市議会一般質問では、与野党の2人が陸上自衛隊配備問題を取り上げ、自然環境の保全や市有地の処分などで論戦した。
 野党の内原英聡氏は、専門家などで組織する環境審議会や自然環境保全審議会を設置し、陸自配備に伴う自然環境への影響を検証すべきと主張した。
 野底由紀子市民保健部長は、陸自配備予定地が環境審議会の審議対象となる規制地域外であること、陸自配備計画は条例で定められた自然環境保全審議会を招集する事案には含まれないことを挙げ「設置は予定していない」と答弁した。
 内原氏は「市長が必要だとみなせば開けないことはない。専門的な意見を本当に求めるなら開催されてしかるべきだ」と批判した。
 市の景観形成審議会が陸自配備に伴う用地造成工事の一部について、景観形成基準に違反していると指摘した件に関し、中山義隆市長は「擁壁を単純にコンクリで覆うような工法ではなく、植生、緑化などで景観や生態系にも配慮しながらできる工法はないか要望する」と述べた。安里行雄建設部長は、景観形成審議会の議事録を精査後、ホームページに掲載する意向を示した。
 内原氏の質問で、陸自配備に関連する公文書の保存期間が10年間であることが判明。内原氏は「今後長く続く問題なので、永年保存を検討してほしい」と求めた。
 与党の仲間均氏は、陸自配備予定地の市有地について「売り払いがいいのではないか。防衛省としては、貸し付けより安定的な維持管理ができる」と指摘し、早急な対応を要望。「平和と安定を守るには自衛隊誘致は必要だ」と強調した。

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