旧暦8月15日にあたる9月13日は、竹富島の十五夜祭(ジュングヤ)。夕方の4時30分ごろ、西、東、仲筋の各集落の地域住民は竹富小中学校グラウンドに集まり、各集落のシンボルである旗頭を立て、ドラや太鼓の音が鳴り響く壮観な雰囲気の中、綱引きや余興などで子孫繁栄や健康を願った。
竹富島では綱引きは豊年祭ではなく十五夜におこなう。この大綱の材料はンーマニー(クロツグ)で、100年以上前に作られたといわれる貴重なもの。そのため絶対に雨に濡らすわけにはいかず、雨や台風が理由で綱引きが中止になることもしばしば。今年は島民男性総出で大綱の補修作業をするなど、本番に備えてきた。
会場では「十五夜は男の祭り。今年は雨が降らず、綱引きができて良かった」と喜ぶ声が聞かれた。また各集落ごとに旗頭の祈願の神事や、夜には中秋の名月を愛でる観月会が開かれた。
(隅田賢通信員)