廃棄物を燃料に活用 バイオガス発電所建設へ ゆいまーる牧場

 農業生産法人有限会社ゆいまーる牧場(金城利憲会長)は、神奈川県横浜市の機械メーカー、株式会社テクノシステム社、欧州最大手バイオガス専門システムのホスト社と提携し、同牧場で県内初の100%バイオガス発電所を建設する。金城会長は「発電した電気を使って地域に還元したい」と意気込んでいる。
 約15億円を投じ、最大1300世帯分の電力を供給。再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を利用する。
 燃料は牛糞などの家畜排せつ物、泡盛もろみ粕(かす)、八重山漁協で廃棄処分している魚くず、廃食用油脂など、石垣島で処分に困っている有機物を活用する。
 発電機能力は約600キロワットで、1日最大2500頭分の牛糞を発酵させ、発電した電力は沖縄電力に売電する計画。
 ホスト社は世界で200カ所以上のバイオマス発電所の実績を持つが、今回のプロジェクトは日本初進出となる。
 バイオガス発電所は、再生可能エネルギーを使用した発電所の1つで、有機物を燃料とする。
 テクノシステム社によると、9月中に石垣市への申請を終え、発電所の工事に10月に着工し、来年8月には稼働を開始する予定。同社新規事業開発部の担当者は「この発電所で循環型電力供給システムが成り立つ」と強調した。

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