石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会のメンバーらは23日、石垣島への陸上自衛隊配備計画に関連し、隊員宿舎の用地測量業務が行われている市有地周辺を視察した。メンバーからは、周辺で起きたカンムリワシの事故死は用地測量業務が原因ではないかと推測する声が上がった。
用地測量業務は、用地取得に向けた準備作業の一環で、防衛省の委託業者が進めている。
視察後に市健康福祉センターで記者会見した嶺井善共同代表によると、今月7日、用地測量が行われている大本小の東側でカンムリワシを目撃。ヒナにエサを運んでいる様子だったため、環境省などに注意喚起した。
しかし15日、反対側の道路上で、同じカンムリワシがうずくまっているのが発見された。交通事故に遭ったと見られ、間もなく死亡した。
嶺井共同代表は、用地測量が原因でカンムリワシが移動したとの見解を示し「測量している業者に『作業を待ってほしい』と話したが聞き入れらなかった。作業が原因で事故につながったなら責任は大きい」と批判した。
視察に参加したメンバーからは「この周辺で測量していることを多くの市民は気づいていない。誰にも知らせず、こそこそやることは市民として容認できない」「測量が軍事車両を通す道路の設置に使われる可能性はないのか」などとと懸念する声が上がった。
用地測量業務が行われている市有地への立ち入りを連絡会が申請した際、市は8月23日付の許可文書で、市有地の字と地番を黒塗りし、非公開とした。