飲酒運転根絶に決意新た 県条例制定10年で大会

「飲酒運転を『しない させない 許さない!』八重山地区大会」のシンポジウムで意見を発表した(右から)宮川君、國吉会長、伊良皆さん、松原さん=28日午後、市民会館中ホール

 県飲酒運転根絶条例が2009年10月に制定されてから10周年となることを記念し、八重山地区交通安全協会(辻野ヒロ子会長)は28日午後、「飲酒運転を『しない させない 許さない!』八重山地区大会」を石垣市民会館中ホールで開催し、約30人が参加した。各世代の代表者によるシンポジウムなどを通し、飲酒運転根絶への決意を新たにした。

 同条例は辻野会長が県議時代に県議会に提案、可決された。大会で辻野会長は、1998年正月に起こった高校生4人の飲酒運転死亡事故に触れ「初心に戻って条例を再確認し、八重山から飲酒運転根絶を発信しよう」と呼び掛けた。
 シンポジウムでは、八重山高校2年の宮川航太君が交通マナーの悪さや二日酔いへの認識の甘さを指摘。地域の交通モラル・マナー徹底を訴えた。
 市青年団協議会の國吉長朗会長は、税金を使って公共交通機関を増加させ、車社会をなくすことを提案。一方で「飲酒運転をさせないための議論」が進んでいないことを問題点に挙げた。
 市交通安全推進協議会の伊良皆高人さんは飲酒運転に関する情報を家族や職場で共有すること、市老人クラブ連合元会長の松原秀吉さんは、ステッカーを全車両に貼らせることなど、それぞれ根絶運動の機運を高める方策を提言した。
 大会では飲酒運転根絶郡民宣言が採択され▽運転するなら酒は飲まない▽酒を飲んだら運転しない▽運転する人に酒を勧めない▽酒を飲んだ人に運転させない▽運転前夜の深酒はしない―ことを呼び掛けた。
 八重山警察署(島尻重美署長)交通課の中井優治朗企画・規制係長の報告によると、8月末現在で県内の人身事故は2540件で、飲酒絡み事故は49件、八重山署管内では55件中2件あった。
 昨年の県内の飲酒運転検挙件数は2222件で、人口1000人当たりの検挙数は全国平均の約7・8倍の1・64件と全国最多。人身事故に占める飲酒絡みの死亡事故の構成率は1・76%と全国に比べ約2・1倍高く、全国ワースト2位となっている。 

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