県は27日午後、豚コレラ・アフリカ豚コレラ防疫対策市町村連絡会議を那覇市内で開催した。県や関係機関の職員が各国での発生状況や水際での防疫対策、市町村の取り組み事項を説明。市町村に連携を呼び掛けた。
豚コレラとアフリカ豚コレラは、共に高い致死率が特徴のウイルス性伝染病で、ヒトへの感染はない。ただ、豚コレラは中部地方を中心に感染が確認され、県内への侵入が懸念される。アフリカ豚コレラは、国内発生はないが、中国や韓国などの近隣国で発生が確認されている。
農林水産省の通達では、県内農家の防疫対策は不十分であると指摘。長靴の履き替えや洗浄、作業着などの交換、野生動物の侵入防止対策の徹底が求められている。
発生した場合に備え、市町村には、対策本部設置要綱や危機管理マニュアル、初動防疫措置に関する動員体制を整備するよう求められた。また、防疫拠点や消毒地点、養豚が病没した場合の埋却用地のリスト化が必要だとの指摘があった。
県畜産課の仲村敏課長は「行政ができる準備は、発生後の迅速な初動防疫体制(の確保)だ。蔓延した場合、被害は拡大する」と述べ、
国や県、市町村の連携が重要だと強調した。
今後、八重山地域では、10月3日に農家講習会が行われる。また、運搬業者への指導が9月末から10月上旬に予定される。