玉城デニー知事が、自ら設置した「万国津梁会議」の支援業務を受注した団体の関係者と契約前日に会食していたことが9月30日、県議会の一般質問で明らかになった。
10月1日の一般質問で照屋守之氏(自民)は「受注する側がじかに連絡して知事と会っている。発注者と受注者の癒着ではないか。世間的に許されない」と追及した。
玉城氏は「契約日は知らなかった。プライベートで参加した」と釈明。会議を所管する文化観光スポーツ部の新垣健一部長も「予算執行は、部内決済で完結している。契約については知事に報告していない」と答弁した。
契約の受注先が内定したのは5月17日、問題とされた会食は5月23日、契約日は同24日だった。玉城氏によると会食には県職員も同席し、時間は1時間ほどだったという。
自民党の中川京貴会長は議会の調査権行使を要求したが、新里米吉議長は県当局の答弁に問題はないとして拒否した。
照屋氏は万国津梁会議の支援業務の受注団体が、玉城氏が県外で米軍基地問題を訴える「トークキャラバン」の委託も受けていることを疑問視。玉城氏を支える国会議員が団体の評議員を務め、辺野古基金からも予算が流れていると指摘し「政治団体に等しい。県が1043万円で委託するのは許されるのか」とただした。
池田竹州知事公室長は辺野古基金から寄付金があったと認め、余剰分は返還されていると反論した。委託業者は公募で選定し、必要な審査を通過したと説明した。
維新の當間盛夫氏は団体について「知事の訪米で役割はあったか」と質問。池田氏は「昨年の知事訪米で、(団体は)関係していない。今月の訪米は県のワシントン事務所が対応する」と返答した。