県建設業協会八重山支部(米盛博明支部長、会員53社)が4日、宮良地区のホテル、沖縄エグゼス石垣島の向かいにある沈砂池で、堆砂した土砂の撤去作業と沈砂池周辺の草刈りをボランティアで行なった。パワーショベルとダンプカーを動員し、約40人が地域のために汗を流した。
同沈砂池は約1500平方㍍、約1800立方㍍あるが土砂が堆積していたため、宮良集落では大雨の際に沈砂池の水があふれだし、濁流となって集落に流れ込む状況だった。
沈砂池の近くにあるみやら保育園・みやら子宝保育園の宮良實守理事長よると、10年ほど前には濁流によって園が冠水したこともあるという。
同支部は先月、同地域住民からの情報をもとに現地調査を行い、2日間かけて沈砂池にたまった水を排水して、この日の作業に当たった。
作業ではパワーショベル2台、4トンダンプカー3台、2トンダンプカー2台を動員。照りつける太陽の下、草刈り機や草刈り鎌を使い、沈砂池を元の姿に戻していった。
宮良理事長は「この沈砂池ができて初めての清掃ではないか。6月に濁流があった時、県や市に10年前から撮ってある動画や写真を見せてきた」と話し、行政側の対応を待ち望んでいた。
地域に住む女性は「こんな大がかりにしてくれるとは。本当にうれしい」と喜び、男性は「雨のたびに酷い濁流で緊張を強いられているのが現状。国や県は作りっぱなし。今後は行政に作業をお願いしたい」と行政の対応に憤った。
砂川健副支部長は「災害が一番怖い。沈砂池が機能してないと水があふれ、濁流になる。こういう作業を続けていきたい」と話した。