海自航空隊、笑顔で帰国 ソマリア沖で海賊監視

帰国した派遣隊員ら(写真左)は、笑顔で同僚と再会。約4カ月ぶりに沖縄の地を踏んだ=19日午後、那覇基地

 海上自衛隊第5航空群(司令・中村敏弘海将補)は19日午後、ソマリア沖・アデン湾の海賊を監視する任務に派遣されていた隊員約60人の帰国行事を那覇基地で行った。隊員らは、部隊が保有する哨戒機「P3C」で海域を監視。航行する船舶などへの情報提供を行った。海上自衛隊は2009年7月施行の海賊対処法に基づき航空隊を派遣しており、今回で36回目だった。沖縄からの派遣は通算で12回目。

 派遣されたアデン湾は、インド洋と地中海を結ぶ国際物流の要となる海域。派遣部隊が拠点を置くジブチには、米国や中国も拠点を置く。
 隊員の中には、県出身者も含まれており、池原宜暁一尉が県出身者として初めて、機長を務めた。
 帰国行事には、隊員の家族や支援団体の関係者ら約60人も参加。
 息子が派遣されていた金城幸子さんは「今回で2回目の派遣だ。ご苦労様」と話し、笑顔を見せた。
 国は18日に国家安全保障会議(NSC)を開き、中東情勢の悪化を踏まえ、自衛隊派遣の検討に入った。既存の海賊対処部隊が活用されるとの報道もあり、沖縄の部隊と交代で派遣される他部隊の任務が拡大する可能性もある。

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