竹富町と民間企業4社は災害時に物資等の緊急輸送などに関して協力体制を構築する「災害時における物資等の緊急輸送に関する覚書」の締結式を21日午後、竹富町役場で開いた。
竹富町地域防災計画に基づき、災害が発生した場合に離島や遠隔地への物資の輸送など、緊急輸送手段や役割をより具体的に取り決め、手順書の作成や連絡網を作るなどの連携を目指すもの。
この日は全日本空輸株式会社(ANA)石垣支店の宮脇秀至石垣支店長、西大舛髙旬竹富町長、八重山観光フェリー株式会社の大松宏昭代表取締役社長、有限会社安栄観光の森田安高代表取締役、沖縄ヤマト運輸株式会社石垣島支店の下地求支店長出席し、覚書書に署名した。
西大舛町長は「最近の全国的な台風被害などを見ても、想定外の被害が出ていることを実感している。町民の生命財産を守る対策を考えた時に、今回の締結が始まることをうれしく思う」と喜んだ。
2016年の熊本大地震の際、空輸で送られた救援物資が被災地までの配送手順や輸送事業者などが確立されておらず、一部が被災者に届かなかった事例が紹介され、ANAの宮脇支店長は「物資の輸送や帰宅困難者の対応など実際の災害が起きた時の対策が具体的に決められていないのが現実。しっかりとした役割分担、手順を明確にしていきたい」と意欲を述べた。