2019年度国立天文台・石垣島天文台運営協議会(会長・常田佐久国立天文台長)がこのほど、同天文台で開かれ、現在無料公開となっている施設の有料化について前向きに検討すると申し合わせた。
同天文台では2006年の開所以降、観光客増加と八重山の星空観光で注目され、年間1万3千人の来場者を集める。土日祝日の観望会は特に好評で3カ月前から予約を受け付けし、ほぼ満席状態が続いている。
現在施設公開に係る年間の維持・人件費は、国立天文台800万円、市観光文化課400万円、市教育委員会で160万の計1360万円で主に望遠鏡、星空学びの部屋などの維持管理費や運用支援員の人件費などに充てられている。
他の自治体でも有料化の流れがあるとして▽ある程度の受益者負担が必要▽有料化で基本的経費をねん出できないか―などの議論があった。予算が増えることでサービスの充実や利用者目線のサービス提供も可能になるとして、そのほかグッズ販売や飲料水販売など顧客ニーズに合わせた対応も検討していく方針。
開所以来、10年以上が経過し、需要が増えていく中、星空学びの部屋で上映される4D2Uシアターなどで使用される3Dめがねの破損による補充や、施設の水漏れなどが発見された。今後メンテナンス費用も掛かることも検討材料の一つとしている。
同協議会は石垣市、市教育委員会、琉球大学、八重山星の会、県立石垣青少年の家、国立天文台の6者で構成される。