県は25日、上半期の入域観光客数が534万8600人となり、対前年同期比で15万1300人増加(2・9%増)となり、過去最高を更新したと発表した。
行政と民間が一体となった誘客事業や、国内航空路線の拡充、昨年の麻しん発生の反動などにより、7月まで対前年同月を上回ったと分析した。ただ、8月以降、韓国市場の減速が顕在化しているとも指摘。国内観光客は、景気回復や航空路線の拡充などで前年を上回り372万7100人(対前年比21万9300人、6・3%増)になった。外国人観光客は、クルーズ船寄港回数の減少などで前年を下回り、162万1500人(対前年比6万8000人、4・0%減)となった。
外国人観光客が減少した原因について、県は韓国の訪日旅行自粛の影響を懸念する。
9月の韓国からの旅行客数が、約6年ぶりに1万人以下の8400人(対前年同月比3万1800人、79・1%減)となり、10月以降も影響が続くとしている。また、韓国市場は渡航先が多様化。中国やベトナムを訪れる旅行者が増え、沖縄への旅行客数が大幅に減少した。
県は、玉城デニー知事の訪韓による誘客事業なども調整する予定で、トップセールスで沖縄への旅行をPRする。
香港は航空路線の拡充やクルーズ船の寄港回数の増加で好調に推移する見込み。台湾や中国本土は、国慶節による連休で旅行需要が高まると予想される。中華市場は好調、堅調に推移すると、県は分析している。
県は、今年度の1年間入域観光客目標1030万人について、他国の影響が懸念されるとしつつ、下半期が前年並みで推移すれば、達成できるとしている。