12日午前9時16分、県営バンナ公園Bゾーン上空にアカハラダカ2羽が飛行しているのが見られた=写真。アカハラダカはタカ目タカ科の野鳥で、ウスリー南部・中国北東部・朝鮮半島で繁殖し、中国南東部・東南アジアで越冬する。
日本には旅鳥として春秋に通過。秋は、中国北東部・朝鮮半島から真南に飛び、九州・長崎の烏帽子岳を経由して、その後西側の大陸に向かうものと、そのまま真南に沖縄本島・宮古島を経て、八重山を経由するものがある。
同公園の渡り鳥観察所では毎年9月にアカハラダカを一目見ようと、朝から待機する愛鳥家がいるが、この日はひとりの観察者もなく、インターネットの情報によると、長崎・烏帽子岳のアカハラダカ飛来数が少なかったことが影響している模様。
2羽は幼鳥で、東南の風が吹く中、飛来しており、北風に乗ってくる個体とは違い、自力で南下しての冒険心旺盛な個体。この日、バンナ公園上空で上昇気流に乗ろうと舞い上がるも、北側にみるみる流されて、しばらくしてまっすぐ地上に急降下していた。
アカハラダカは15日ごろに吹く新北風(あらにし)に乗って数多くわたってくるとみられ、愛鳥家には見逃せない季節となっている。