首里城の焼失から一週間となる7日、玉城デニー知事が県庁で記者会見し、部局を横断して対応する知事直轄チーム「首里城復興戦略チーム」を庁内に設置すると発表した。関係課長らで構成する「首里城復旧ワーキンググループ」も新設する。国と連携してロードマップを策定し、復旧復興作業を進める意向。国と対等な立場で作業を進めるため、新組織の編成を急ぐ。部局を横断した知事直轄組織の設置は初めてという。
「首里城復興戦略チーム」には3、4人の職員を配置し、復旧復興のためのロードマップの策定や、国との協力関係の構築、復興コンセプトを含めた計画策定、寄付・募金などに対応する。
戦後の復旧復興作業では県民会議が設置された。今回も県民の思いを結集させるため、首里城復旧・復興県民会議(仮称)を設置する予定で、戦略チームが窓口担当となる。
「首里城復旧ワーキンググループ」には、復旧復興作業に個別具体的に対応するため8~9班を配置し、部局を横断して対応する。戦略チームと連携し、火災の検証や分析、施設管理の方法など、個別具体的な課題も整理する。
県は、国と対等な立場である「カウンターパート」として、復旧復興作業を進めたい考え。玉城知事は会見で「戦略チームでロードマップを策定し、早めに国のカウンターパートとして動ける体制にしておく」と強調。国と県のどちらがロードマップ策定を主導するかとの問いに謝花喜一郎副知事は「ロードマップのあり方も国と協議する」と説明。文化財の修復や、世界に離散した文化財の確保は県が取り組むべきとした。