戦略チーム「早めに設置」 知事、議論に県民参画を 首里城再建

定例記者会見で発言する玉城知事=15日、県庁

 玉城デニー知事は15日の定例記者会見で、焼失した首里城の再建に向けた知事直轄の復興戦略チームの設置時期について「現在、メンバーの人選などを行っている。できるだけ早めにと考えている」と述べた。「ワッター(私たちの)首里城として多くの皆さんの思いや魂を込めていくため、丁寧に庁内で議論しながら、皆さんが参画できる環境をつくりたい」と指摘し、多くの県民が再建の議論に加わることに期待した。
 戦略チームで優先的に取り組むこととして、再建に向けたロードマップ、コンセプトの策定、国との協力関係構築、設立予定の県民会議(仮称)との連携などを挙げた。
 再建は県が主体となるべきとの声が上がっていることに対し「首里城は国営公園として整備され、所有者は国であることに変わらない。今後、そのような体制でいくのか、県が加わるとしたら、どのような形で加わるのか、これからの協議にかかっている」と述べ、国が所有し、県が管理する従来のあり方も再検討する考えを示した。
 首里城の再建計画については、2022年度から始まる新たな沖縄振興計画と同時並行で進めるため「国にも協力をお願いし、明確な方針を打ち出していけるように真摯に取り組みたい」と強調した。
 再建に向けた思いを問われ「首里城は戦後復興のシンボルでもあったし、ウチナーンチュの歴史文化を形にした存在でもあった。首里城の存在がウチナーンチュのアイデンティティのよりどころになっていたという思いを強くしている」と答えた。
 県と那覇市に寄せられた計約7億円の寄付金の使途は「できるだけ早く方向性を出せるよう検討したい」とした。

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