石垣市の中山義隆市長は25日、2020年東京パラリンピックに出場するルクセンブルク選手の石垣島合宿が「ほぼ決定だと思う」と述べた。砲丸投げ男子選手の来島が有力だという。同国パラリンピック委員会側は、大会後の事後交流も前向きに検討している。市は東京五輪・パラリンピックで、ルクセンブルク、サンマリノのホスト国として登録しており、両国の他の選手に関しても来島を調整中。来年1月ごろには方向性が固まると見られる。
中山市長は19日から4日間、両国のオリンピック委員会などを訪問し、両国選手の石垣島での事前合宿、事後交流について意見交換した。
市によると、ルクセンブルクはパラリンピックに砲丸投げ男子とトライアスロン男子の出場が有力で、パラリンピック委員会側は砲丸投げ男子に関し、石垣島で事前合宿を行いたい考えを伝えた。大会後の交流については2種目とも、スケジュール調整が可能なら選手を来島させたい考えを示した。
五輪に関しても、施設面や、他の都市への移動などの問題がクリアできれば、事前合宿を前向きに検討する考え。砲丸投げ男子選手卓球女子などの来島の可能性があるという。
サンマリノはまだ五輪出場選手が決まっていないが、施設面で問題のないレスリングや柔道などの石垣島での事前合宿を検討。事後交流にも前向きな姿勢を示した。
ルクセンブルクには八重山高校の生徒が来年1月24日から1週間程度、現地の中高一貫学校「エルジーエル」を訪問して交流することが決まっている。東京五輪・パラリンピックに向けた内閣府の交流事業を活用する。
来年2月23日の天皇誕生日に開かれる日本大使館のイベントで、石垣島ブースが設置されることも決定した。
サンマリノの日本サンマリノ友好協会との会合では、石垣島物産展開催の可能性など、経済的交流も話題に上がったという。
25日の記者懇談会で中山市長は「(両国との)交流に向けた動きが活性化する」と期待した。