隣国の「愛国心」は凄まじい。沖縄を訪れた10月の韓国客は7900人にとどまり、4万人超だった前年同月比で8割減となった。日本の輸出管理強化を受け、国民の間で広がっている「日本には行きません、日本製は買いません」という「ボイコットジャパン」運動の影響だ◆日本では「日韓関係が冷却化している今こそ、民間レベルでは交流を進めるべきだ」という声も強いが、韓国国民は真逆のようだ。不買運動や訪日自粛にむきになるほど、日韓の間には壁ができ、相互理解は遠のく。買いたいものを買えず、行きたい所へ行けないストレスも募る◆これを愛国心と呼ぶなら、ゆがんだ愛国心である。先の大戦で、「鬼畜米英」と叫んで破滅への道を歩んだかつての日本人の姿が、何だか二重写しになる◆「ボイコットジャパン」がこれほど韓国国民に浸透している以上、玉城デニー知事の訪韓に効果はなかっただろう。血税を使った空虚な友好のパフォーマンス◆トップの出張は危機管理の問題にも直結する。訪韓中に首里城が炎上し、知事は急きょ、沖縄に引き返したという。韓国問題にせよ首里城火災にせよ、いちいち慌てふためいているようにしか見えないのが悲しい。韓国も韓国なら、知事も知事である。