八重山公共職業安定所(寺島浩代所長)は5日、初めて正社員有効求人倍率(原数値)を発表し、八重山郡内の2019年10月は0・95倍と、前年同月と比べ0・17ポイントの上昇だったと明らかにした。有効求人倍率は前年同月を0・32ポイント上回る1・94倍と2か月連続で上昇し、平成に入ってからの最高値を更新した。寺島所長は「正社員の求人はまだまだ少ない。長期雇用は求職者の安心だけでなく雇用の安定、地域の安定にもつながる。事業者の方はグッと舵を切ってほしい」と願った。
月間有効求人数は前年同月比122人(8・7%)増の1525人で4か月ぶりに上昇、月間有効求職者数は同月比80人(9・2%)減の786人で、3か月連続で減少した。
新規求人数は同月比99人(17・5%)増の664人、新規求職申込件数は同月比31件(12・6%)減の215件で4か月連続の減少だった。
正社員の求人数は158人で前年同月から8人(4・8%)減少し、新規求人に占める割合は23・8%と同月比5・6ポイント低下した。
月間有効求職者のうち雇用保険受給者数は同月比23人(7・9%)減の269人、雇用保険被保険者数は10月末時点で同月比384人(3・2%)増の1万2454人となった。
寺島所長は「求人数と求職者数の差が大きく1・94倍となった」と指摘。「失業者が減り、働いている人が増えているということを示している。管内の雇用失業情勢は堅調に推移している」と話した。
新規求人数で前年同月から増加した主な産業は、建設業30人(13人増)、製造業75人(27人増)、運輸業31人(17人増)、卸売・小売業82人(22人増)、生活関連サービス業・娯楽業68人(21人増)、医療・福祉99人(14人増)など。減少した主な産業は不動産業・物品賃貸業29人(21人減)、宿泊業・飲食サービス業147人(13人減)など。
同所は今年度の新たな試みとして「保育園のお仕事説明会」「竹富町のお仕事説明会」も開催した。