石垣市は29日、65歳以上の高齢者の新型コロナウイルスワクチン接種率が28日現在で1回目88%、2回目79・9%になったと発表した。高齢者の集団接種は27日で完了。7月9日から64歳以下の一般集団接種が始まるのを前に、今後、観光従事者などの先行接種を実施していく。市は人の移動が活発化する夏休みシーズンを前に急ピッチで接種を進め、早期の経済活動再開を図りたい考え。
高齢者は1万107人で、集団接種または個別接種を受けたのは1回目が9776人、2回目が8875人。1回目のみ接種を受けた高齢者も今後、個別接種を受ける見通しで、最終的には1回目、2回目とも同数に近い実績が見込まれるという。
全県の高齢者接種率は25日現在、1回目55・8%、2回目22・6%となっており、市は全県を大きく上回るスピードで接種を進めた。県医師会、県看護師会、県薬剤師会の支援を得て、沖縄本島から「打ち手」を確保したことが大きな要因。
一般接種に関しては八重山地区医師会を中心に接種作業を進めるが、高齢者の集団接種で構築した1日最大1000人以上の接種ペースは維持する。
先行接種を受けている基礎疾患保有者の実績は1回目が196人、2回目17人、エッセンシャルワーカーなどは1回目2432人、2回目1676人。医療従事者は1回目1882人、2回目1700人、高齢者施設などの従事者は1回目774人、2回目597人だった。
市は高齢者の集団接種に続き、観光関連業職員、公共交通機関職員、コンビニ・スーパー職員など、市民や観光客に接する機会が多い職種への先行接種を7月3日までに進める。
一般接種は今週末ごろから35~64歳の市民への接種券郵送が開始される。予約は同5日午前9時から、インターネットとコールセンターで受け付ける。19~34歳の市民への接種券は同20日前後に郵送する予定。
12~18歳への接種については「調整中」としている。