ゴルフ場、県意見に市が回答 経済団体、きょう県に協力要請

 石垣市で株式会社ユニマットプレシャスが進めているゴルフ建設計画を巡り、地域未来投資促進法に基づく土地利用調整計画の策定が難航している問題で、県が8日付で市に意見を提出し、市が翌9日付で回答していたことが分かった。13日には中山義隆市長と八重山ゴルフ協会など地元の経済産業6団体代表が県庁を訪れ、早期建設への協力を直訴する予定。県の対応が焦点になる。

 市と県は地域未来投資促進法に基づく基本計画を2020年9月に共同で策定。同年10月からは前勢岳周辺の農振地域でゴルフ場を整備することを盛り込んだ土地利用調整計画策定の事前調整に入った。市は計画案を今年5月14日付で県に提出し、同意を求めていたが、県は今月8日付で意見を提出した。
 市によると県の意見は10項目で、農振地域でゴルフ場を建設することによる農業への影響や、ゴルフ場建設の経済効果などを問う内容。市は農振などに関連する意見に対しては、既に策定された基本計画や、土地利用調整計画策定に向けた事前調整で解決済みという趣旨の回答をした。
 県は事前調整で、ゴルフ場建設によって約100㌶の広大な農地が失われるとして、農振除外要請には慎重に対応する姿勢を示した。これに対し市は、地域未来投資促進法による特例で農振除外を進めるべきと主張し、意見の隔たりが埋まっていない。
 市農政経済課の担当者は、農振に関する県の意見について「そこ(農振)は論点ではないと判断している。市の回答は提出したので、現在は県にボールが投げられている」と指摘した。
 ただ現時点で、土地利用調整計画策定の事前調整開始から既に9カ月が経過している。県が計画案への同意を出さず、市に再度意見を提出した場合、両者の調整は膠着(こうちゃく)状態に陥る恐れがある。
 現状を打開するため、政治決着を図る動きも本格化した。13日に県庁を訪れるのは、中山市長のほか市商工会、市観光交流協会、八重山建設産業団体連合会、JA、漁協、八重山ゴルフ協会の代表ら。
 照屋義実副知事との面会を求めているが、調整中だという。赤嶺昇県議会議長との面会は決定した。
 八重山ゴルフ協会の高木健会長は「環境アセスも大詰めを迎え、あとは農振除外と農地転用だけ。ゴルフ場建設の機は熟している。県には協力をお願いしたい」と話した。

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