玉城氏33万票超で再選 辺野古移設反対訴え自公破る 知事選

再選を決め、バンザイ三唱する玉城氏(中央)と支持者=11日夜、那覇市の教育福祉会館

 任期満了に伴う知事選は11日に投開票され、現職の玉城デニー氏(62)=立民、共産、れいわ、社民、社大、にぬふぁぶし推薦=が約34万票を獲得、前宜野湾市長の佐喜真淳氏(58)=自民、公明推薦、前衆院議員の下地幹郎氏(61)を破って再選を決めた。米軍普天間飛行場の辺野古移設阻止、新型コロナウイルスからの県経済再建を訴えた。辺野古移設を推進する岸田政権と県が対立する構図が今後も続く。

 県知事選で移設反対派が勝利したのは3回連続となった。玉城氏は、19年2月の県民投票で埋め立て反対が7割超だったことも踏まえ「県民の思いは1ミリもぶれていない結果だ」と那覇市で記者団に述べた。
 県は辺野古の埋め立て予定地で見つかった軟弱地盤の改良工事のため、防衛省が申請した設計変更を不承認としている。玉城氏は「建設工事は継続できず、直ちにやめるべきだ」と強調した。
 玉城氏は国政野党の全面支援を受け、高い知名度を生かして序盤から選挙戦を優位に進めた。基地問題に加え経済問題の訴えにも力を入れ、佐喜真氏に6万票以上の差をつけた。
 4年前に続く出馬となった佐喜真氏は初めて辺野古移設容認を明言。普天間飛行場の早期返還を訴えて雪辱を期したが、選挙戦直前、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の会合に参加していたことが発覚し、出はなをくじかれた。
 安倍晋三元首相の国葬に対する反発などで岸田政権への逆風が強まったことも響いた。
 下地氏は組織的な支援は受けず、街頭演説や企業回りを続け政策を訴えたが、支持が広がらなかった。
 投票率は57・92%で、前回(63・24%)を5・32ポイント下回った。過去最低だった2002年の57・22%に次ぐ過去2番目の低さとなった。

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