参院選は20日投開票される。沖縄選挙区にはいずれも新人で前那覇市議の奥間亮氏(38)=自民公認、公明推薦=、琉球大学名誉教授の和田知久氏(65)=参政党公認=沖縄大教授の高良沙哉氏(46)=立憲、共産、社民、社大推薦=ら5人が立候補し、激しい選挙戦を展開した。各候補は19日、打ち上げ式で有権者に最後の訴えを行った。退潮傾向が指摘される「オール沖縄」勢力が高良氏を擁し、議席を死守できるかが焦点。選挙結果は来年の知事選を占う試金石となる。
自公は参院選で2010年以来、勝利から遠ざかっており、「オール沖縄」勢力が誕生した2014年以来、全県が一つの選挙区となる参院選と知事選で全敗している。来年の知事選に弾みをつけるには、参院の議席奪還が必須となる。
ただ、報道各社の全国的な世論調査で石破茂政権への逆風が強まっており、今選挙では保守層の支持つなぎ止めに腐心した。
「オール沖縄」勢力は昨年の県議選、各市の市長選で連戦連敗しており、存亡の危機に立たされている。参院選の議席死守を反転攻勢の足掛かりにしたい考え。
今選挙では従来通り国政野党の共闘体制を構築し、足元の革新支持層を固めた。
支持率が急伸する参政党の和田氏が、どこまで得票を上積みするかにも関心が集まる。参政党の主張は、主に保守層に受け入れられていると見られる。
選挙戦で奥間氏は離島政策を最優先に掲げ、交通コスト軽減などの政策を打ち出した。
和田氏は参政党が掲げる「日本人ファースト」をアピールし、政治の刷新を主張した。
高良氏は消費減税など国民の暮らし向上と、島々の自衛隊増強反対などを訴えた。
沖縄選挙区の投票結果は午後10時半ごろ判明する見通し。有権者数は2日現在、118万7454人(男57万8425人、女60万9029人)。