中山義隆前市長の自動失職に伴う石垣市長選挙(来月10日告示、17日投開票)に出馬を表明した野党の砥板芳行市議(55)は27日、市内で事務所開きを行った。「中山市政は地方自治の基本である二元代表制を踏みにじり、選挙さえも意のままに操り、この島の民主主義を壊した」と糾弾。自身は市民第一の市政を目指すとアピールした。
砥板氏は「民主主義を守る選挙」と位置づけ「朝のあいさつ運動でも島の変革を願う市民の熱い思いを強く感じる。初めての感覚だ」と手応えを語り、与党大敗の参院選結果を受け「国政も変わった。次は石垣市」と自信をのぞかせた。
立候補を表明している中立の箕底用一市議(44)との一本化については「必ず一つになって戦えると信じる。調整は可能。連絡は取っている」と一本化へ協議を進める考え。
参院選で当選した高良沙哉氏も応援に駆けつけ「論点は腐敗した長期政権(の是正)だ。私も応援したい」とエールを送った。
選対本部長の次呂久成崇県議は中山市政について「ゴルフ場建設や台湾航路など、市民を見ていない」と非難。
砥板氏に出馬を要請した「明日の石垣プロジェクト」(明日プロ)の渡久山修共同代表は「中山氏を推すのは企業だけ。私たち市民は砥板氏を推す」と呼び掛け、新庁舎の赤瓦問題や台湾有事、定期航路などを市議会で追及した砥板氏に期待を込めた。
後援会長には知念辰憲氏が就任。今後、各地域で総決起大会を開催し、政策発表は来月上旬の予定。