石垣島への陸上自衛隊配備計画を巡り、12日の石垣市議会一般質問で野党は、用地造成工事の騒音や、市有地売却を承認した公有財産検討委員会の議事録未作成などを追及した。市当局は、騒音を監視するため職員を巡回させる方針を説明。公有財産検討委の議事録作成は不要との考えを改めて示した。
用地造成工事の削岩作業などに伴う騒音は井上氏が取り上げ「静かな環境が破壊されている。市としても測定器を設置する対応が必要だ」と求めた。
野底由紀子市民保健部長は、周辺公民館の要請を受け、2月18日に現地で騒音を測定したと報告。測定値は50~70デシベルの範囲で、騒音規制法の基準である85デシベルには達しなかった。
沖縄防衛局に騒音対策を問い合わせたところ「測定器を設置し、適時確認しながら、85デシベルを超えないように工事を進めている」と回答があった。
井上氏は「85デシベルを超えていないから問題がないということではない。従来は静かな農村地帯で、工事前は平均44デシベルだった」と指摘。野底部長は「近隣住民の生活環境を保険するため、適時、職員が巡回し、85デシベルを超える場合は防衛局に対策を要請する」と応じた。
公有財産検討の議事録を作成する必要性に関して内原英聡氏は「子や孫に対する情報公開だ。合理的な理由なく、わずかな情報しか未来に与えないのは市民に対して不誠実だ」と批判。
検討委委員長の川満誠一副市長は「検討委は政治的な判断はできない」と強調。議事録作成を必要とする性質の会議ではないとの認識を重ねて表明した。