沖縄子どもの未来県民会議(理事長・謝花喜一郎副知事)は30日午後、県庁で第2回理事会を開き、新年度予算で春休みから当面の間、子どもの居場所などに対し、マスクや除菌剤などを支給する方針を確認した。予算額は約1045万円で、計200ヵ所以上を予定している。
今年度事業報告によると、児童養護施設を退所する児童・生徒に奨学金を給付し、一部高校生の通学費を負担した。奨学金には22人が応募し全員への給付が決定。通学費負担の軽減は約270人の高校生が利用した。
委員からは、通学費負担について企業が参画した好事例との評価もあったが、費用効率に課題があるとの指摘もあった。
新型コロナへの緊急対応では、公立学校の臨時休業中に子どもの居場所などへの食事提供を実施。1施設5万円を上限に計120ヵ所に支給できるよう予算を組んだが、実際には12カ所の申請にとどまった。人口規模が大きい市町村は自治体独自で対応できたためという。
謝花氏は「沖縄の子どもの貧困解消に向けた県民運動を一過性にせず、これまで以上に連携して取り組む必要を感じる」と述べた。