竹富町は1日、妊娠期から子育て期にわたるまでのさまざまなニーズに対して総合的な相談支援を行う窓口「子育て世代包括支援センター」を健康づくり課内に開設した。「初めての妊娠で不安がいっぱい」「身近に協力者がいない」「出産の準備には何が必要?」など幅広いニーズに応じることで、育児不安の解消や虐待予防に寄与することが期待される。
「島外出身者(の子育て世代)が増える中で孤立化しやすい育児を、顔の見える『私の保健師さん』という関係性を作り、気軽に安心して相談できる場所になりたい」(岸上奈実子保健師)
センターは母子保健法の改正により2017年度から市区町村への設置が努力義務とされ、20年度末までの全国展開が目指されているもの。
妊産婦・乳幼児等の実情を包括的に把握し、きめ細かな相談や関係機関との連絡調整等により、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を提供することで、育児不安や虐待の予防に寄与することが期待されている。
竹富町では健康づくり課内にセンターを設置し、センター内にいる母子健康コーディネーターの保健師と5人の地区担当保健師を配置し、妊産婦が居住する近くの保健師に気軽に相談できる体制をとる。サポーターとして2人の栄養士も置く。
利用者が希望すれば、妊産婦や乳幼児の課題や支援ニーズに的確に対応する「支援プラン」を策定。保健師が利用者との対話を通して、継続的な妊娠・出産・子育てサポートを実施していく。
新事業として、悩みや不安を軽減するための「産前・産後サポート事業」や「産後ケア事業」、出産後間もない時期の産婦に対する健康診査に健診費用の助成を行う「産婦検診事業」なども創設した。
センターの保健師、岸上奈実子さんは「今までやってきたことをより丁寧に行い、一緒に考え、その人なりの子育てができるよう応援していきたい」と意気込んだ。
問い合わせは℡82・7519(竹富町子育て世代包括支援センター)まで。