石垣市は1日、「緊急告知防災ラジオ」の運用を開始し、同日午前、石垣市健康福祉センターで運用開始式を開いた。中山義隆市長と(有)石垣コミュニティーエフエムの東太田政三代表取締役が「災害発生時等における緊急放送に関する協定」を締結調印。防災情報を必要とする要援護者や自主防災会連絡協議会、自治公民館連絡協議会へ緊急防災ラジオを無償貸与した。迅速かつ確実な情報伝達、早期の避難行動につながることが期待されている。
同システムはFMいしがきサンサンラジオの電波を活用し、昨年起きた1時間に126㍉を記録する大雨や地震速報などの突発的な災害が発生した際に、市役所や消防署の専用卓からFMいしがきへ割り込み信号を送信。受信したFMいしがきで緊急告知情報が放送される仕組み。
緊急告知防災情報を受信する専用ラジオは自動起動機能を備え、電源がオフの場合や他の放送を受信していても、緊急告知情報を受信すると赤色ランプが点滅。最大音量で防災情報が流れる仕様となっている。
聴覚障害者へは文字情報が流れるラジオ専用の電光掲示板が用意され、目視で確認が可能となる。
開始式ではデモンストレーションが行われ、放送中のラジオ番組に割り込んで緊急告知情報が放送され、正常に機能することを確認した。
中山市長は「市民・観光客に防災情報が広く確実に伝えられ、災害に強い街づくりを推進したい」と意気込んだ。
東太田代表取締役は「開局当初から地域の皆さまに安心安全を届けるシステムに取り組んできた。これまで以上に市民の皆さまに迅速に情報をお伝えしていきたい」と強調した。
また、緊急告知防災ラジオについては、現在石垣市に登録されている要援護者355人を代表して石垣市福祉部総務課長、石垣市自主防災会連絡協議会の新城浩健会長、石垣市自治公民館連絡協議会の金城文雄会長に渡された。1日以降に857台を貸与する予定で、4月以降には一般市民向けの貸与も開始する予定。
新城会長は「災害時などに非常に役に立つ大切な機器を無償貸与していただいた」と感謝した。