活力ある地方を創る首長の会(会長・鈴木康友浜松市長)のオンライン会議が30日夕、新型コロナウイルスワクチン接種推進担当の河野太郎大臣を迎えて開かれ、中山義隆石垣市長が参加した。河野大臣は「ワクチンは自治体の接種スピードに合わせて供給していく」と改めて強調した。
河野大臣は全国的なワクチン接種の課題について①ワクチンをいかに確保し、自治体に供給するか②どうワクチンの打ち手を確保するか③接種率をどこまで維持できるか―の3点を挙げ、7月末までに高齢者接種を終え、次の基礎疾患保有者の段階に移り、企業や大学でも集団接種を行えるように可能な限り前倒しで進めていく考えを示した。
米ファイザー製のワクチンは7―9月期で全国自治体に7000万回分の配布を予定しており、集団接種会場を設置する自治体には米モデルナ製ワクチン5000万回分を割り振っていくという。
石垣市は高齢者への接種は6月中に完了する見込みで、医師会などの協力により、小中学生の教員や保育士などのエッセンシャルワーカーへの接種が始まるなど、枠を広げた対応を開始している。
6月からは65歳以下の基礎疾患保有者への接種も進めていく意向で、かかりつけ医から市が連絡を受け、市から基礎疾患保有者へ接種券を配布を行っていく予定。
会議後、中山市長は「高齢者枠のワクチンしか届いていないので、ワクチン接種が進んでいる自治体に早めに供給してもらえるよう、柔軟に対応してほしい」と事務方に要望。
内閣府政策参与の伊藤伸氏は「まずは都道府県単位で調整をかけていく。あとは県がどう自治体に配分するかになるが、国としてはとにかく早く進んでいるところは足止めにならないように供給していく考えなので、滞るようであれば相談してほしい」と前向きに調整していく姿勢を示した。
現在、石垣市では保存法の違いや混乱を招く恐れから、モデルナ製のワクチン接種は考えておらずファイザー製のワクチンで対応していく考え。
オンライン会議を終えて中山市長は「ワクチン接種は順調に進んでいるので基礎疾患保有者や一般の方への接種に移っていきたい。そのためのワクチン供給体制を引き続き求めていきたい」と述べた。
オンライン会議には首長及び担当行政職員など約300人が参加した。