石垣市は11日、64歳以下の一般市民向け新型コロナウイルスワクチンの集団接種について、7月頭から35歳以上を優先して接種券を送付すると発表した。ワクチン確保のめどがつき次第、予約や接種の開始日を確定させる。市役所で記者会見した中山義隆市長は「7~8月には観光客が入ってくる。早く接種することで『第5波』を抑えられる。とにかく早く打ち終えたい」と早期完了に意欲を示した。
市によると、一般向け接種の対象となる16歳~64歳は約2万9000人。このうち優先接種を受けたエッセンシャルワーカーなどを除き、2万6000人に接種券を送付するが、実際に接種を受けるのは2万2500人程度と見ている。
市は現在、一般向けの集団接種計画を県に示し、ワクチンの早期供給を要請している。中山市長は記者会見で「何とか予定通りワクチンを入れてもらうようお願いしたい」と改めて述べた。
市の高齢者向け接種は、八重山地区医師会や県医師会などの支援を得て加速した。市はワクチン供給が円滑に進んだ場合、沖縄本島からの医療従事者派遣継続を県医師会に要望する。県立八重山病院にも協力を求める。高齢者接種で構築した1日最大1500人接種可能な体制を維持する考え。
基礎疾患保有者に関しては、各医療機関を通して接種券を渡すことで優先接種を受けてもらう。各医療機関の医師が優先接種の可否を判断する。優先接種が必要とされた人は、集団接種か、各医療機関での個別接種を受けることができる。
高齢者接種は1回目が接種率8割を超え、現在、2回目が進んでおり、今月中に完了する。1回目が未接種で、改めて接種を希望する高齢者は、各医療機関での個別接種となる。石垣島徳洲会病院とかりゆし病院で受け付けている。
6月から接種が認められた12歳~15歳に関しては「まずは16歳以上を優先したい」(中山市長)として、当面は見送る。ワクチンの供給が進んだ段階で接種する方針。