授業でインターネットを活用するため、文科省が推進するGIGA(ギガ)スクール構想の実現に向け、石垣市内の学校でタブレット端末「Surface(サーフェス)Go2」を生徒1人に1台配布する取り組みが始まった。このうち石垣第二中学校(友利始夫校長)では28日、3年生がタブレット端末の初期設定を行った。
同校は学級ごとに情報通信技術(ICT)のリーダーを決め、先にオリエンテーション研修を受講。この日はリーダーが教諭のサポートをしながらアカウント設定、パスワード変更などの作業を行った。
この日から2週間程度の試験期間を設け、「タブレットに慣れること」「使いたいときに使えること」を目標に、家へは持ち帰らず、授業の中での調べものや目的に応じた活用を推進していく。
試験期間で挙がった課題や問題点を踏まえ、リーダーを中心に生徒が自主的に校内ルールを策定するという。
リーダーの松河伶君(14)は「インターネットに皆でつながることができるので、それを生かして協力して何かができればいいと思う。苦手な人にも分かるように伝えて教えていきながら進められれば」と意気込んだ。
浦添一君(15)は「わからないこともすぐにその場で調べられたり、課題の提出ができるようになるのが楽しみ。いつかは教科書がすべてタブレットで見れるようになれば」と期待した。
GIGAスクール担当の仲真良治教諭は「大人も子どもたちのやりたいことについていけるように対応し、職員で足並みをそろえていきたい。生徒と試行錯誤しながら運用していきたい」と抱負を語った。
友利校長は「GIGAスクールは誰とでもつながるというキーワードがある。誰も取り残さず、課題を解決しながらコミュニケーションツールとして活用していきたい」と強調した。
市教委は、タブレット端末を市内小中学校に約5000台配布予定。10月までに全中学校で運用開始するスケジュールになっている。12月以降は週末の端末持ち帰りなど、家庭内での活用も視野にルールを決めていくという。