13日から撤去本格化 座礁船、来年2月完了目指す

座礁した「シンハイズー2」=5月、崎枝沖

県は10日、ことし1月に竹富町浜島沖で座礁したパナマ籍船「シンハイズー2」(長さ140㍍、総㌧数8000㌧)の撤去計画に関し、13日から本格的に作業工程に入る方針を明らかにした。作業は日本サルヴェージ㈱などに委託し、来年2月ごろまでの作業完了を目指す。
同日、八重山合同庁舎で「撤去に関する説明会」を開き、関係機関が出席。冒頭のみ報道陣に公開され、終了後に県の担当者などが取材に応じた。
説明会では、サルヴェージ社側から撤去方法や工程についての説明があったという。県によると、船体中央の「3番船倉」などに損傷が見られ、積荷の多くが流出した。
県防災危機管理課の山里永悟課長は「亀裂が広がるのを防ぐのは難しい。地元業者とも連携して積荷の回収を図るとともに、波が落ち着いている間に作業を進める必要がある」と指摘。船を軽量化するため、残っている搭載貨物を撤去し石垣港まで運んだ上で、12月までに船尾部、来年1月までに船首部の撤去を目指すとした。
船から汚染物質が漏れていた場合は、「平行して除去作業を行う」と述べた。
一方でサルヴェージ社側は、波の状況などにより「(作業が)予定より前に終わることもあれば、遅れることもある。変更は多々あると認識してほしい」と理解を求めた。
環境面への配慮については「環境省とも調整しながら、周辺のサンゴ礁に影響が出ないよう工事を進める。船尾部の再資源化も目指す」と説明した。
また、県は作業中、船の半径200㍍地点にブイを設置すると明らかにし、ダイバーや船舶はブイの内部に入らないよう呼び掛けた。
貨物船は1月24日、石垣島に向かう途中で座礁。中国人の乗組員19人は救助されたが、船体は残ったままになっており、石垣市と竹富町は早期撤去を求めていた。
県によると、撤去作業にかかる費用は船会社側が負担するという。

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