「15年間の経験生かす」 5選の中山石垣市長が所信表明

石垣市議会で所信表明する中山市長=8日午前

 石垣市議会の不信任決議で失職後、出直し市長選で5選された中山義隆市長は当選後初となる市議会9月定例会初日の8日、議場で所信表明し「これまでの15年間の経験も最大限に生かしながら、職務に邁進(まいしん)していく」と述べた。

 5期目スタートに当たり「これからの4年間も『日本一幸せあふれるまち石垣市』をキャッチフレ―ズに『島を守る』『人を守る』の思いのもと、全職員と主に、これまでの流れを止めず、より前進していけるように全身全霊で職務に取り組む」と決意を示した。

 台湾との定期航路開設について「台湾から生活物資を輸入することにより、市民生活における価格低減効果が期待される」と強調。「石垣プラス台湾」という新たな観光ルート創設で、石垣島への国内観光客の需要増加も見込めるとした。

 ゴルフ場付きリゾート施設整備については、カンムリワシなどの貴重な動植物の保全に努め、自然環境に配慮した開発を進めるよう、事業者と連携を図る

 市出身の人間国宝による染織作品などを展示する「八重山美術博物館」建設を推進する。

 新製糖工場建設、八重山食肉センターの国際的な衛生基準「HACCP(ハサップ)」取得、漁業者への燃料費補助、八重山漁協のセリ場改築、もずくタンクの増設なども主要事業に挙げた。

 安全保障問題については「近隣諸国と近距離にある石垣島に、長距離射程ミサイルは必要ない」と述べる一方、国や県と連携し、より実効性の高い住民避難計画の策定を急ぐ。特定臨時避難施設(シェルター)整備も進める。

 不信任決議の理由となった国保特別会計の問題については改めて謝罪。担当職員への懲戒処分、決裁に関わった管理監督者への厳重注意処分を行ったと報告し、自身と副市長についても「最終責任者として相応な処分対応をする」と明言した。

 議会事務局によると、この日の所信表明は通議事日程には掲載されておらず「就任あいさつ」の扱いとなる。ただ、発言内容は議事録に記録される。

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