沖縄離島ICT教育の在り方に関する検討会(座長・背戸博史琉大教授)の第2回会合が9月30日、沖縄総合事務局で開催された。文部科学省、沖縄総合事務局、県、伊江島、与那国島から関係者が参加し、ICT(情報通信技術)を活用した教育環境の整備を議論した。与那国町と伊江島の関係者は、両島で実施されている実証実験の進ちょく状況を報告した。
両島は、小規模離島での教育環境整備の可能性を検証する「離島ICT教育実証実験」の対象地域に選定されている。島内には高校がないため、実証実験として、ネット環境を活用した遠隔合同授業を実施。将来的に、生徒が実際に授業を受けられる離島高校の設置が可能か検証する。
検討会では与那国町の磯部大輔教育課長が、来年1月から2月までに合同授業を行う予定である説明した。また、授業外での連携強化の必要性も訴えた。
同町が実施するICTを教育に活用した他事例も紹介。学校間をネットで結んだことで、「他校と交流できる。子どもには喜ばれる」とする一方、教員の転勤が頻繁に行われるため、機器の準備手順などの引き継ぎが難しく「教師には(実施の)ハードルが高い」と説明した。