首里城正殿が全焼したことを受け、県は10月31日午後、第1回首里城火災対策等本部会議を県庁で開催した。玉城デニー知事は「火災により県民や関係各所にご迷惑をお掛けし、遺憾に思う。言葉にできない喪失感だ」と述べるとともに、復元への決意も示し「政府や国内外の関係機関、国民や世界のウチナーンチュの協力を得ながら全力を尽くす」と力を込めた。
韓国に出張中だった玉城知事は帰国後、那覇空港から首里城に直行し、消防の現地対策本部で被害状況の説明を受けた。
会議では知事公室の担当者は、正殿、北殿、南殿、周辺の林野が焼失したが、人的被害はなかったと説明。
那覇市消防は車両37台、123人が出動。応援要請を近隣の8消防本部に要請し、15台38人が対応した。那覇市は災害警戒本部を午前3時に設置。城南小学校、石嶺・首里両公民館に避難所を開設したが午前9時に閉所した。
土木建築部によると、焼失面積は4200平方㍍。上原国定部長は正殿などの展示物や収蔵物は「確認できていないが焼失しているだろう」と述べた。
文化観光スポーツ部は、午前6時に観光危機管理対策本部会議を設置。同10時に新垣健一部長やOCVBの下地芳郎会長、関係課が情報交換を行った。
首里城関連イベントは、組踊上演300周年記念事業の首里城公演(2、3日開催)、県立芸大祭は中止する。
同記念事業の県外巡回公演は開催される予定。
泡盛関連のイベントで11月1日から3日まで実施予定だった「琉球泡盛の粋」も中止となった。1日に予定する泡盛鑑評会や「泡盛の夕べ」は予定通り市内ホテルで開催される。
火災を受け、宮内庁は秋篠宮皇嗣殿下が御心配になられていると県庁に連絡した。