玉城デニー知事は県議会2月定例会が開会した13日、県政運営に当たっての所信を表明した。米軍普天間飛行場の辺野古移設に関し、政府が公表した工期や総工費が当初の見通しを上回ったことを指摘し「普天間飛行場の一日も早い危険性の除去にはつながらないことが明確になった。辺野古に新基地は造らせないという公約の実現に向け、全身全霊で県民の思いに応える」と強調した。
移設阻止に向け、法令に基づく権限の行使、全国でのトークキャラバンによる情報発信などを進める。自身が直接訪米し、米国政府や連邦議会に地元の実情を伝える。普天間飛行場の速やかな運用停止を含む危険性の除去を強く求める。日米両政府に沖縄を加えた3者協議も要求する。
日米地位協定に関しては、米軍に国内法を適用することを日米両政府に強く求め、改定実現に向けた取り組みを強化する。
首里城の復旧・復興に向け、防火設備の強化や安全性の高い施設管理など、再発防止に取り組む。
新型コロナウイルス感染症の予防や医療提供体制の整備に取り組み、県内の観光産業に対する影響を適切に把握し、対策を講じる。
離島振興についてはIT環境の拡充による情報通信格差の是正、交通・生活コストの低減、定住条件の整備などに取り組む。
3月に供用開始する那覇空港の第2滑走路を活用するため、航空会社の新規参入や就航路線の増加などを目指す。
待機児童は2021年度末までの解消に向け、市町村への支援を強化する。
北部基幹病院の整備に向け、関係者間の基本合意形成を図り、基本構想、基本計画の策定に取り組む。
21年度末までに観光収入1兆1千億円、入域観光客数1200万人達成を目指す。観光・環境協力税(仮称)の導入と観光基金の設置に向けた検討を進める。
「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」の世界自然遺産の確実な登録に向け、国と連携を強化する。