尖閣「侵略の事実ない」 知事、ツイッターで発信

 玉城デニー知事は30日、自身のツイッターで「中国が沖縄県を侵略している事実はありません」などと発信した。中国の脅威を訴える主張に対し、冷静な対応を呼び掛けた形だが、ツイッター利用者からは批判が相次いだ。

 発言は30日、投稿者からの質問に対する回答。「中国が沖縄県を侵略し、沖縄県民の生命財産を脅かしていることは、どう思われますか」と問われ、「中国が沖縄県を侵略している事実はありません。尖閣の状況については海上保安庁が我が国の領土・領海を守るため鋭意対応しています」と返信した。
 さらに「侵略とは国家が他国の主権、領土保全もしくは政治的独立に対してなす武力行使、または国連憲章と両立しない他の武力行使である」と解説を加えた。
 別の投稿者からは、中国空母が沖縄本島と宮古島間を通過して航行している現状の認識を問う声が上がった。
 玉城知事は、この海域は日本の排他的経済水域であるとした上で「他の国の艦船が国旗を掲げて通行する権利は国際法で認められています。すべての国の船舶は領海において無害通航権を有します。つまり主権を脅かす行為でない限りにおいて通行は認められているということです」と回答した。
 こうしたやり取りに対し、ツイッター利用者からは「知事は、県民が被害者になったときアメリカには強く文句言うけど中国共産党には言わないのですね」「すでに漁船が3日も追尾されても侵略ではないという認識でよろしいのですね?中国軍指揮下の海警局5000㌧級の大型船に追尾される漁船の恐怖を一度味わっていただければそんなことは言えないと思います」などと疑問視する声が出た。
 翁長雄志前知事と玉城知事は経済成長の原動力として中国市場を重視。就任以来、毎年訪中して政府要人に面会するなど、中国からの観光誘客に力を注いできた。

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