中国の強制労働施設の非人道的な実態を暴いたドキュメンタリー映画「馬三家からの手紙」(レオン・リー監督)が那覇市の桜坂劇場で上映されている。
反体制派として強制収容所に収容された孫毅氏がハロウィンの飾りに隠したSОSの手紙が米オレゴン州で発見された。これが世界的ニュースとなり、中国政府が反体制派とみなす者を強制労働させ、拷問する施設の実態が暴かれた。
しかし、手紙が公表されたことで孫毅氏はさらなる危機に陥る。家族、最愛の人も追い詰められ、命の危機を感じた彼は亡命を決意する。
インドネシアに逃れた孫毅氏は、手紙を発見した米国の主婦と対面を果たすが、間もなく謎の死をとげた。映画は、こうした経緯を極秘裏の撮影で記録した内容。
映画上映運動に賛同している「琉球新報、沖縄タイムスを正す国民・県民の会」代表運営委員の我那覇真子さんは「拷問を耐え抜いた孫さんは、映画の最後に現実を見てくださいと訴える。この映画は孫さんの遺言。沖縄にとっても他人事ではなく、大勢の人に見てほしい」と話す。
桜坂劇場では7月3日まで上映。時間は午後7時20分から。